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健康コラム

女優
仁科亜季子 さん

Akiko Nishina
女優。東京都出身。歌舞伎役者の十代目岩井半四郎と、元女優の月城彰子の次女として生まれる。学習院女子高等科卒業後、1972年にNHKのテレビドラマ『白鳥の歌なんか聞えない』で芸能界デビューをした。その後、結婚して芸能活動を休止、2児を儲ける。1991年、子宮頸がんを発病した。闘病生活、離婚を経て1999年に芸能界に復帰。映画やドラマなどに出演するほか、子宮頸がんの啓もう活動をおこなっている。

仁科さんは長年、子宮頸がんについて啓もう活動をおこなっていらっしゃいます。病気を克服して、女優業や講演会などでお忙しい仁科さんに今回インタビューさせて頂きました

約20年前、仁科さんは子宮頸がんになられましたが、分かったきっかけは何だったのですか?

当時は、35歳から子宮がん検診の通知があったと思います。しかし、私自身35歳の時は子育て真っ最中ということもあり、「来月にでも行こうかしら」とのばしのばしにしていました。下の子が6歳になって受験もひと段落つき、知人のご家族と台湾旅行に行った時のことです。何か食べた物に、私だけ当たってしまって。今、思えば体調が既に悪かったのかもしれません。  

帰ってきて、お腹の痛みは治まったのですが、しばらく内科を受診していなかったこともあり、診ていただくことにしました。そこで、その頃感じていた更年期のような症状や生理不順を先生にお話ししたら、婦人科を紹介して頂いて、受診しました。娘の出産後、婦人科検診を怠っていた結果がでたのか、子宮頸がんが発見されました。

子宮頸がんだと分かった時、どんなお気持ちでしたか?

私も今では子宮頸がんや他のがんも、決して不治の病でないことを、理解しています。でも、その当時は、情報も知識もなくて映画のように"がん=死"という印象があったため、悲しいというより「どうしよう」という気持ちでいっぱいでした。まだ下の子が6歳だったので、なんとかして後10年は生きなければ、と思いまして、石にかじりついても、助けてほしいと心底願いました。

すぐにご入院したのですか?

最終的な結果が出た後、先生から「1日も早く入院した方がいい」と伺いました。それでも私は、悪い患部だけを取ってしまえばすぐ治るのだろうと高をくくっていましたね。しかし、実際は化学療法や手術など6カ月くらいかかるかもしれないと言われて、ガーンと頭を殴られたような衝撃を受けました。

治療はどんな方法でしたか?

とにかくできることは全部受けました。当時のがん治療のフルコース(笑)。まず、抗がん剤治療を受けましたが、顔つきの悪いがんだったらしく、2回受けました。その後、白血球などが正常に戻り、体力の回復を待って手術。その1カ月後には放射線治療も受けました。当初言われていた6カ月よりは短い4カ月ちょっとで無事退院することはできましたが、退院後も通院して免疫を高めるために免疫療法を受けていました。

退院後、大変だったことはどんなことでしたか?

肉体的な後遺症は20年たった今でも抱えています。手術直後から更年期のような症状が強まり、ホットフラッシュ、悪寒、頭痛などひどかったです。また、リンパ腺も取ってしまいましたから、リンパ浮腫による足のむくみが強くでたりしています。強い放射線治療によって、正常な細胞も傷ついてしまったせいか腸壁が硬くなって、腸閉そくなども20年の間に何回か経験しました。入院中は確かに辛かったですが、先生がそばにいて、呼べばすぐ来てくれるじゃないですか。でも、退院後は肉体的にも筋力が衰えている上、色々な更年期症状などもあり辛かったですね。体調が悪いと、どこか転移してしまったのかもと思ってしまい、精神的にもとても辛かったです。

健康のためにおこなっていることはありますか?

最近では、ゴルフが趣味なのでそう頻繁に行く訳ではありませんが、体を動かしています。食事に関して言えば、食べ過ぎないことが大事。食事で補えない分はサプリメントで補給するようにしています。

仁科さんの今後のお仕事についてお聞かせください。

12月3日から公開の『RAILWAYS』に出演しています。三浦友和さんと余貴美子さんの夫婦が、お互い「I love you」と伝えられず重ねてしまった人生を一回リセットしようという大人の作品。私の役どころは、若い頃少しお付き合いをしていた幼馴染の女性です。静かなドラマですが、じーんと胸にくるものがあると思います。長年連れ添ったご夫婦の方達に観てほしいですね。

また、自分の生い立ちから子供たちとの関わり、そして病気のことなどを一冊にまとめた本を出版させて頂きました。子宮頸がんはがんになるプロセスが分かっています。今販売されているワクチンを接種していただければ、約70%防げるもの。こういった情報を若い方もそうですが、大人たちにまずは知ってもらい、周りにいる若い人たちに健診やワクチンを勧めてもらいたいですね。

最後にメッセージを。

がんばって病気と闘っている時、「がんばってね」と言われるととても負担になるときがあります。精一杯がんばっているわけで、そこでそう言われてもやりきれない気持ちになります。励まそうとしている人もそれしか言いようがないのでしょうけど。 

笑うと免疫細胞が増えると言います。辛いことや悲しいことなどあると思いますが、陽気に前向きに考え笑って、1時間でも楽しい時間を増やしてほしいと思います。

『RAILWAYS
 愛を伝えられない大人たちへ』

12月3日全国ロードショー

出演:
三浦友和、余貴美子、仁科亜季子 ほか
©2011「RAILWAYS2」
製作委員会

『「子宮頸がん」経験したからこそ伝えたい!』

闘病生活から後遺症の苦しみまでを綴った感動の手記。巻末の予防読本も全女性必読!
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